春。アスファルトの裂け目から、一輪のタンポポが顔をのぞかせている。旧「相互無尽会社」のビルディングも、神保町の片隅にそんなけなげな姿でたたずんでいた。 関東大震災の復興期にあたる昭和5(1930)年に竣工したこの建物は、「あたらしい東京」を象徴…
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