ふと足をとめ、しばし建物を愛でる。道ばたに咲いた可憐な草花を愛でるように、ビルの谷間にひっそりとたたずむ古い建物を愛でるのだ。こんなところにこんな花が! そのちいさな発見は心を弾ませる。 まだあの花は咲いているだろうか、不意に思い出しわざわ…
少しずつ、少しずつ島津保次郎を観ている。 浅草オペラを題材に役者たちの青春群像を描いた『浅草の灯』は、ひとことで言えば、〝あの頃の〟浅草を活写した作品である。浅草オペラといえば、大正モダニズム華やかなりし頃、庶民を熱狂させ、モボやモガを生み…
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